マイホーム購入は、人生のビッグイベント。
しかし、同時に20年、30年と続くローン返済も。
ほとんどの方が、家づくりにあたって長期のローンを組むことになります。そのときの問題は、どのくらい自己資金を用意するかということです。自己資金は、多いにこしたことはありませんが、だいだい総費用の20〜30%は必要とされています。また、家づくりには、建築費のほかに、税金・保険料・室内装飾代(インテリア費用等)などの諸費用がかかります。この諸費用は総費用の10%くらいが目安になります。つまり、ローンを組んで2,000万円の家を建てるとするなら、最初の自己資金は400万円から600万円が必要。それ以外に諸費用として200万円かかるということです。
金利には大きく分けて「固定金利」「変動金利」という2つのタイプがあります。これからの金利変動を予測することは難しいため、一概にどちらが良いとはいえません。この他、返済期間中の一定期間に固定金利が適用される「固定金利選択型」タイプもあります。
ともかく、住宅ローンの返済は長期にわたるため、わずかな金利差で返済額が大きく変わります。金利はもちろん、手数料の額なども比較し、有利な融資を利用しましょう。
〔1〕住宅金融公庫
■資格
・申込み時の年齢が原則として70歳未満
・融資対象の住宅には、申込者本人が所有し居住すること
・保証協会を利用するか連帯保証人が必要
・毎月の返済額が月収の20%以内になるような借入金額など

■借入限度
融資額は、融資対象となる住宅の構造、床面積及び建築地によって決められます。原則として、新築・購入費用の80%が融資額の限度。

■金利のタイプ
固定金利型

■返済期間
10年以上35年以内(完済年齢満80歳)

■返済方法
元金均等返済または元利均等返済
〔2〕年金住宅融資
■資格
・申込み時の年齢が70歳未満
・融資対象の住宅には、申込者本人が所有し居住すること
・保証協会を利用するか連帯保証人が必要
・財形貯蓄を1年以上続け、残高が50万円以上あることなど

■借入限度
原則として新築、購入費用の80%(財形貯蓄残高の10倍まで/最高4,000万円)

■金利のタイプ
5年固定金利型

■返済期間
10年以上35年以内(完済年齢80歳)

■返済方法
元金均等返済または元利均等返済
〔3〕財形住宅融資
■資格
・一般に申し込み時の年齢が20歳以上65歳以下(完済時の年齢が75歳未満)であること
・団体信用生命保険に加入できることなど

■借入限度
一般的に最大融資額が5,000万円から1億円まで

■金利のタイプ
・変動金利型 または 固定金利型 または 固定金利選択型
※各金融機関により、借入条件や借入額、ローン種類は異なります。
詳しくは、各金融機関窓口にてお問合せください。
〔4〕民間(銀行)ローン
都道府県や市町村による融資制度や利子補給などで、対象・融資額・金利等は自治体によって異なる。
資金を借りたら、どのように返していけばいいのでしょうか。というよりもむしろ、どんな返し方を考えて、借り入れをすればいいのでしょうか。ここでは、返済計画を立てるときに注意したいポイントを3つあげてみましょう。

○年間返済額は年収の20%が適当
返済可能額は収入によって変わります。おおまかにいえば、収入が高いほど、それだけローンの返済にお金を回せることになります。また、本人の年齢や家族構成などによっても返済可能額は変わります。一般的には、年収400万円くらいの人で、ローンの年間返済額は、無理のないところで20%以下が適当で、多くても30%が限界といわれています。
つまり、年収400万円なら年間返済額は80万円くらいが適当ということになります。
このように、借り入れに際しては、「いくら借りられるかより、いくら返せるか」を考えることが基本です。
ちなみに住宅金融公庫では、月収が返済月額の5倍以上あること、つまり返済割合は20%以下と定められています。

○将来のことを考えた返済計画を
返済計画を立てるときに十分検討しなければならないことは、将来的に家族の成長などで生活の内容が変わってくるということ。つまり、家庭のライフサイクルを念頭におくということです。例えば、子供の誕生(共働きの場合、妻の退職)、入学、進学(教育費)、結婚(結婚資金)などで、家計は大きく変わってきます。また、今後の収入がどのように見込まれるかということも考えなければなりません。とくに、ボーナスは景気の変動に左右されますので、ボーナス払いの返済額は低く抑えるというような計画を立てるのが適当です。

○元金均等返済の活用を検討する
ローンの返済には「元金均等返済」「元利均等返済」という2つの方法があります。
元金均等返済は毎月返済する元金が一定しており、元利均等返済は毎月の返済額(元金+利息)が一定している、という違いがあります。それぞれ、借り入れをする方の事情に合せて選ぶことができますが、元金均等返済には次のような特徴があります。

@毎月の返済額(元金+利息)は次第に少なくなっていく。つまり、当初の返済額は多いが、借入残高の減少が早く、返済が進むにつれて負担が軽くなる。
A総返済額は元利均等返済よりも少なくなる。
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