No.20
親から子へそして孫へインテリアをリレーする

 私事ですが、赤ちゃんができました。今4ヶ月、出産予定は来年2月末です。 初めてのことでいろいろ慣れないこともありますが、つわりも終わり、最近はマタニティライフを楽しむ余裕もでてきました。 旦那さまも私以上に喜んでいて、今から赤ちゃんに会える日をワクワクしながら待っています。
私も待ち遠しくて、最近仕事の合間を見計らってはベビー服の制作に励んでいます。ベビーシューズや肌着を縫っていると「本当にこんなに小さいのかなあ。お人形みたいだなあ。」と不思議な気持ちになります。
でも制作は意外と大変。サイズが小さいだけで大人の服とほぼ同じように縫わなければならないんです。返って細かくて大変です。
 それからもちろん将来の子供部屋のことも気になります。(まだまだ先の話で気が早いかもしれませんが…) ベビーベッドはどんなものにしよう?とか、子供部屋に必要なものってなんだろう?などなど、カタログや洋書のインテリア本をめくっては悩んでいます。
 自分が小さいときのことを考えると、私の部屋は赤と黄色が基調で、両親が特注で作ってくれたベビーベッド兼サークルがあって、大きなふた付の木製おもちゃ箱があり、小さい赤いテーブルと椅子のセットがあったりして、今考えてもとても心地よい楽しい子供部屋でした。

 ほとんどの家具は私が成長するとともに人に譲ったり処分したりしてしまいましたが、大好きでどうしても捨てられないものだけは今でも大切に取ってあります。
 それはテーブルと椅子のセットとカラフルなハート型のコーナーラック。テーブル&椅子セットは、本当に小さくて、3歳くらいで使うのがちょうどいい大きさ。ここでおままごとをしたり、お絵かきをしたり、大好きな絵本を読んだり…。たくさんの思い出がつまっています。でもこのセット、とてもしっかりした作りで、大人が乗ってもびくともしないくらい頑丈なんです。母が選んでくれたものらしいのですが、安全性を考えて長持ちするきちんとしたものを購入してくれたんだな、と思います。
 そしてハート型のコーナーラックは、実は私用ではなく、母が学生時代から自室で使っていたものです。う〜ん、かれこれ40年選手!ハート型の天板は色が下からグラデーションになっていて、当時の流行を物語るようなデザイン。でも今探そうと思ってもなかなかお目にかかれないキッチュでキュートなテイストです。母からいつのまにか譲り受けて、ず〜っと私の部屋で使っていました。この二つは、私の子供にもどうしても使って欲しいアイテム。「おばあちゃんもママも小さいとき、この家具のあるお部屋で遊んだり勉強したりしたのよ。」なんて、素敵じゃないですか?
そして物を大切にする心も学んでくれたら嬉しいなー、なんて考えています。

 
ホーム > プロに学ぶインテリアひとくちコラム > バックナンバー > No.20